かつて渓谷や滝が存在し、その風景が多くの絵画にも描かれてきた滝野川。時代とともに街の姿は変わりながらも、土地に刻まれた記憶や風景の重なりは、今もこの場所に息づいています。
本計画では、浮世絵が持つ独自の風景表現から着想を得た「Carve(彫る) & Slide(摺り)」をコンセプトに。前景と遠景を重ね、ひとつの風景をつくり上げる浮世絵のよう、素材や空間のレイヤーを重ねることで奥行きのある建築を目指しました。
外観は、異なる素材や面を重ねながら、彫り込まれたような陰影のある表情を創出。ラウンジやコワーキングスペースでは、連続する木調ルーバーや植栽によって視線の重なりを生み出し、風景を切り取るような空間をつくり出しています。
過去から受け継がれる街の記憶と、これから積み重ねられる日常。その双方を重ね合わせ、新たな滝野川の風景として刻んでいきます。