GYROは建築学生の卒業設計展「Diploma × KYOTO’26」に、今年も参加しました。近畿圏の各大学から選抜された卒業設計が一堂に会し、第一線で活躍する専門家たちによる講評が3日間にわたって繰り広げられるこのイベント。私たちがこの場に関わり続けているのは、これからの建築を担う学生たちの挑戦を後押ししたいという想いと同時に、その自由な発想や問いが、私たち自身にとっても建築の未来を考えるきっかけになるからです。

建築という仕事は、一人の力ではなく、世代をまたいだ積み重ねで育まれていくものだと考えています。学生たちが真剣に社会と向き合い、建築を通じてその問いに挑もうとする——その姿勢そのものが、業界の活力につながると感じています。そうした場を盛り上げることに、私たちも一緒に関わっていきたい。それが、この取り組みの根底にある気持ちです。
学生たちが選ぶテーマや提案には、次世代が何を問題として捉え、どう解こうとしているかが映し出されています。その視線の先に、これから私たちが向き合うべき課題が見えることがある。この場は、私たち自身が業界の未来を感じ取る機会にもなっています。

—そんな未来を学生たちと一緒に考えたいという気持ちを込めました。
ブースを出展し、来場した学生たちと直接言葉を交わしながら、出展作品の中からGYROとして最も響いた作品を選ぶ機会もいただきました。そして、平本萌衣さん(立命館大学)の作品『縒り合う在処(よりあうありか)』を「GYRO賞」として選出しました。
舞台は、能登半島地震で大きな被害を受けた輪島市町野町。人口減少と震災という二重の課題を抱えるこの地で、地域固有の文化・生業・自然を「共の場」として束ね、住民と滞在者が自然に交わる集落のあり方を提案した作品です。


平本さんの作品が響いたのは、建築の完成形を描くのではなく、人と人、人と土地、過去と未来が緩やかに縒り合う場をどう生み出すかを問い続けていたからです。その姿勢が、GYROが掲げたテーマ「つながるまじわる未来をつくる」と深く重なりました。
卒業設計という舞台で真剣に社会と向き合う学生たちの姿は、私たち自身にとっても、建築への向き合い方を問い直す時間になっています。世代をこえて建築と向き合い、互いの視点から学び合うこと。その積み重ねが、これからの建築の可能性を広げていくと考えています。GYROはこれからも、建築を志す学生たちとともに、未来の可能性を考え続けていきます。
GYROは、卒業設計展「建築新人戦」「トウキョウ建築コレクション」「せんだいデザインリーグ」をはじめ、建築を学ぶ学生たちの活動を継続して応援しています。


